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解体業者の選び方|許可と登録の確かめ方、悪徳業者を外す7つの確認と、見積書のどこを見るか

玄関先で作業服の業者が差し出す書類を、不安そうに見ている年配の夫婦

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「実家の解体を頼みたいけど、どの業者を選べばいいのか分からない。安いところに頼んで、あとから追加請求されるのが怖い。見積書を見せられても、何を見ればいいのか分からない」

解体業者選びは、腕やセンスの話ではありません。
法律で決まっている「許可か登録」を持っているかから始めれば、危ない相手はかなり外せます。

解体業者に必要なもの許可か登録建設業許可 または 解体工事業登録 無登録で営業すると50万円以下の罰金など 現場と営業所への標識掲示は法律上の義務

そのうえで、見積書の「一式」がどれだけ多いかを見ます。追加請求のもめごとは、ほぼここから起きます。

最初のふるい

建設業許可(解体工事業)か、都道府県の解体工事業登録。許可は国土交通省の検索システム、登録は工事をする都道府県で確かめられる

見積書

「一式」の数と、追加になりやすい4つ(地中埋設物・アスベスト・残置物・近隣対応)の扱いが書いてあるか

手続き

届出・産業廃棄物管理票(マニフェスト)・滅失登記。誰がやるかを契約前に決めておく

この記事は、建設リサイクル法・廃棄物処理法・石綿障害予防規則・不動産登記法・騒音規制法・振動規制法の条文と、国土交通省・環境省・厚生労働省・法務局の公開資料をもとにしています。

この記事でわかること
  • 解体業者に必要な「建設業許可」と「解体工事業登録」の違いと、自分で確かめる方法
  • 悪徳業者にありがちな7つのサインと、その場での断り方
  • 見積書のどこを見るか(「一式」が危ない理由と、内訳の型)
  • 追加請求になりやすい4つ(地中埋設物・アスベスト・残置物・近隣対応)の仕組み
  • 法律で決まっている手続き(7日前の届出・マニフェスト・1か月以内の滅失登記)と、誰がやるか
  • 契約から引き渡しまでの流れと、「更地渡し」の意味
  • もめたときの公的な相談先
目次

解体業者は「許可か登録」で最初にふるいにかける

解体工事を業として請け負うには、建設業許可(解体工事業)か、都道府県の解体工事業登録のどちらかが必要です。どちらも無い相手は、その時点で候補から外すのが基本です。

建設業許可(解体工事業)金額の上限なく請け負える。国土交通大臣または都道府県知事。有効期間5年
または
解体工事業登録建設業許可が不要な範囲(1件500万円未満・消費税を含む)の工事。工事をする区域の都道府県知事。有効期間5年

建設リサイクル法第21条は、解体工事業を営もうとする者は都道府県知事の登録を受けなければならないと定めています。ただし建設業法の土木工事業・建築工事業・解体工事業の許可を持っている業者は、登録は必要ありません(建設リサイクル法第21条が、建設業法の許可を受けた者を対象から除いているためです)。

「解体工事業」の許可は2016年(平成28年)6月にできた新しい区分です。
それより前は「とび・土工工事業」の許可で解体を請け負っていました。古い許可のまま解体をしている業者もあるので、許可の業種名だけで判断せず、登録の有無もあわせて確認するのが確実です。

また建設業許可が必要ない「軽微な工事」の基準は、解体工事の場合1件500万円未満(消費税を含む)です(国土交通省。建築一式工事だけは1,500万円未満または木造住宅で延べ150㎡未満という別の基準です)。

木造2階建ての解体は、この500万円未満に収まることが多いです。
ただし付帯工事(ブロック塀・カーポート・庭木など)や残置物の処分を加えると500万円を超えることがあります。金額が上がりそうなら、建設業許可のある業者かどうかを先に確かめます。

そのため500万円未満の工事なら、「建設業許可はないが解体工事業登録はある」業者でも法律上の問題はありません。外したいのは、登録すら無い相手です。

自分で確かめる2つの方法

  1. 国土交通省の検索システムで許可を調べる
    「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で商号から検索すると、建設業許可を受けているかどうかと、その許可の内容を確かめられます。新規の許可や変更はおおむね1か月以内に反映されます。業者から聞いた番号をそのまま信じず、自分で調べるのが大切です
  2. 解体工事業登録は都道府県に聞く
    登録は、工事をする区域の都道府県知事が行います。登録業者の名簿を公開している都道府県があります。「◯◯県 解体工事業 登録業者」で探すか、県の建設業担当課に問い合わせます
番号を当てるときの3つ
・番号の種類:建設業許可の番号か、解体工事業登録の番号か。許可証や登録の通知書を見せてもらうと分かります
・会社名との一致:検索システムや名簿に出た商号と、見積書の会社名が同じか
・見つからないとき:もう片方の制度でも調べ、それでも見つからなければ、許可や登録をした役所(国の地方整備局や都道府県の担当課)に問い合わせます。新しい許可や変更は、検索システムに出るまでおおむね1か月かかります

標識が出ているかは1秒で分かる

建設リサイクル法第33条は、解体工事業者に対して営業所と解体工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所へ標識を掲げることを義務づけています。商号・登録番号などを書いた札です。

掲げなかった場合は10万円以下の過料(第53条第3号)。過料は行政上の制裁で、刑罰である罰金と違って前科にはなりません。過去の工事現場の写真を見せてもらったときは、この標識が写っているかどうかが分かりやすい手がかりになります。

登録を受けずに解体工事業を営むと、1年以下の拘禁刑(刑務所などに収容される刑)または50万円以下の罰金です(建設リサイクル法第48条第1号)。
技術管理者(現場の施工技術を管理する、登録業者が必ず置かなければならない担当者)を選任していない場合は20万円以下の罰金(第51条第3号)。つまり「登録があるかどうか」は、業者にとっても軽い問題ではありません。
内訳の少ない見積書と、内訳の細かい見積書を机の上で読み比べている手元

悪徳業者にありがちな7つのサイン

ひとつ当てはまっただけで悪質な業者と決まるわけではありません。2つ以上重なったら、その場では契約しないという目安で使ってください。

① 許可・登録を答えられない

「番号は今すぐ分からない」「うちは長いから大丈夫」。許可番号か登録番号は即答できるのが普通

② 見積書が「一式」だらけ

解体工事一式◯◯円、処分費一式◯◯円。何にいくらか分からない見積書は比べようがない

③ 現地を見ずに金額を出す

前面道路の幅、重機が入るかどうか、隣家との距離で金額は変わる。写真だけの概算を契約金額にしない

④ 「今日決めれば安くする」

期限を切って、考える時間を奪うやり方。解体は、何十万円単位で金額が動く買い物(相場は木造30坪の坪単価と総額の記事)

⑤ 契約書を作りたがらない

口約束と着手金だけで始める。工事内容・金額・工期・追加費用の扱いを書面にしない相手とは契約しない

⑥ アスベストの話が出ない

事前調査は法律上の義務。説明が一言もない場合は、調査をしていないか、費用を見積もりに入れていない可能性がある

⑦ 廃棄物の行き先を説明しない

「うちで処分します」だけ。マニフェスト(産業廃棄物管理票)の写しを出せるか聞く

飛び込みの訪問で工事をすすめてくる相手には、その場で返事をしないほうが安全です。
国民生活センターは、住宅の分野で「契約をせかされて不要なリフォーム工事をした」という相談や、点検に来たと言って訪問し「工事をしないと危険」などと言って契約させる点検商法の相談が寄せられていると注意を呼びかけています(点検商法の相談は2024年度19,249件・2025年度19,696件)。
解体も同じです。自分から探して複数社に問い合わせるものだと決めておくと、巻き込まれにくくなります。

断り方は1文で足ります

「他社の見積もりもそろえてから決めるので、今日は契約しません。書面をいただいて後日連絡します」

理由を長く話すほど、相手に切り返す材料を与えることになります。その場では決めない、書面はもらう。この2つで十分です。

見積書のどこを見るか|「一式」が危ない理由

解体の見積書でもめる原因は、ほぼひとつです。何をいくらでやるのかが書かれていないため、後から「それは別料金です」と言えてしまうことです。

市区町村の解体補助金でも、内訳のある見積書を求めるところがあります(静岡市は「一式」の見積書は不可と明記)。補助金を使わない場合でも、見比べられるのは、内訳が分かれている見積書だけです。
なお補助金の額そのものは、市が要綱に置いた1平方メートル当たりの単価で決まります。国が定める額と8市の単価は木造の解体の坪単価の記事で並べています。
申請で出す書類や受けられる件数は市ごとに違い、たとえば熊谷市は先着15件です(熊谷市の空き家の解体補助金の記事)。

内訳の型(この項目が並んでいれば読める見積書)

表は横にスクロールできます

項目何の費用かここを見る
仮設工事足場・養生シート・仮囲い面積か「◯㎡×単価」で書かれているか
建物本体の解体取り壊しの作業費構造(木造・鉄骨・RC)と延べ床面積、坪または㎡の単価
廃棄物の運搬・処分木くず・コンクリート・混合廃棄物などの処分費種類ごとに数量(トンまたは㎥)と単価が分かれているか
付帯工事ブロック塀・門扉・カーポート・庭木・物置・浄化槽解体するものが1つずつ書いてあるか。「敷地内すべて」で済ませていないか
整地ならし・転圧(地面を締め固める)・砕石敷き(砕いた石を敷いて締め固め、車が乗れる状態にする)などどこまでやるか(後述の「更地渡し」の中身)
諸経費現場管理・届出・保険など本体の何割か。極端に大きい場合は中身を聞く
石綿(アスベスト)関係事前調査・除去・処分「調査の結果次第」なら、石綿が見つかった場合の単価を先に聞く
比べるのは総額ではなく、同じ項目どうしです。
A社が安く見えるのは、付帯工事や処分費が入っていないからにすぎない、という場合がよくあります。3社の見積書を並べて、ある社にはあって別の社には無い行を先に探すと、差の正体が分かります。

見積書をもらったら、この4つを聞く

  • この金額に入っていないものは何ですか(いちばん効果のある質問)
  • 追加が出るとしたら、どんなときに、いくらくらいですか
  • 廃棄物の処分先はどこで、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の写しはもらえますか
  • 近隣への挨拶と、万一の破損の対応は、どちらがやりますか

追加請求になりやすい4つと、その仕組み

解体現場で掘り起こされた古いコンクリート塊を重機がすくい上げている様子

追加請求そのものが不当だとは限りません。掘ってみないと分からないものが実際にあるからです。問題は、その可能性を契約前に説明しないことです。

① 地中埋設物

古い建物の基礎、浄化槽、井戸、以前の解体で埋めたがれき。掘るまで分からない。「出てきた場合は単価いくらで、事前に写真と数量を示す」と契約書に書く

② アスベスト

事前調査で石綿が見つかった場合の除去費。調査は規模を問わず義務。含有の有無で金額が大きく変わる

③ 残置物

家具・家電・仏壇・布団。建物と一緒に壊せず、別扱いの廃棄物になる。自分で片づけたほうが安く済むことが多い

④ 近隣対応・道路

狭い道で重機が入らず手壊しになる、警備員が必要になる、道路使用許可が必要になる。現地を見た業者なら見積もりに入れられる

アスベストの調査は「規模を問わず」義務

石綿障害予防規則では、建築物の解体・改修工事の対象となるすべての材料について、石綿含有の有無を設計図書と目視で調査しなければならないとされています(厚生労働省「改正石綿則のポイント」)。小さな家だから調査は要らない、ということはありません。
調査の費用を発注者が負担すること、吹付け材が見つかったときの届出が発注者の義務であることも条文に書かれています。解体とアスベストの記事で扱っています。

事前調査

規模不問

すべての工事が対象

結果の報告が必要な規模

80㎡以上

解体部分の床面積(2022年〈令和4年〉4月1日〜)

調査できる人

有資格者

建築物は2023年〈令和5年〉10月〜

出典:厚生労働省「改正石綿則のポイント」「石綿事前調査結果報告システム」。調査結果の記録は3年間保存

2023年10月からは、建築物の事前調査は厚生労働大臣が定める講習を修了した者などが行うことになりました。
「誰が調査しましたか」と聞いてすぐ答えられる業者は、この改正に対応している業者です。

法律で決まっている手続きと、誰がやるか

解体の手続きには、業者がやるものと持ち主(発注者)がやるものがあります。契約前に、どちらがやるのかを決めておきます。
期限と届出先を並べた一覧は解体工事の流れの記事にまとめています。

表は横にスクロールできます

手続きいつ誰が根拠
分別解体等の説明
(分別解体=内装材などを手作業で分けてから重機を入れる壊し方)
契約前元請業者(発注者から直接請け負う会社)→ 発注者建設リサイクル法
分別解体等の計画の届出着手の7日前まで発注者(委任状を出せば元請業者などが代理で出せる)建設リサイクル法第10条。床面積80㎡以上の建築物の解体が対象。都道府県知事へ(建築主事を置く市区町村では、原則その市区町村長へ。どちらかは工事をする市区町村で確かめる)
特定建設作業の届出作業の7日前まで施工者騒音規制法第14条(指定地域内の場合。市町村長へ)。振動規制法にも同じ届出がある
石綿の事前調査と報告着手前元請業者石綿障害予防規則ほか
産業廃棄物管理票(マニフェスト)廃棄物を委託するとき元請業者(=排出事業者。廃棄物の処理責任を負う立場)廃棄物処理法第12条の3
建物滅失登記滅失の日から1か月以内表題部所有者または所有権の登記名義人(亡くなっている場合は相続人)不動産登記法第57条・第30条。法務局へ

見落としやすい2つ

建設リサイクル法の届出は「発注者」の義務です。床面積80㎡以上の建築物の解体が対象で、着手の7日前まで。発注者の委任状があれば、元請業者などが代理で届け出られます(神戸市の案内では、原則として元請業者または行政書士等が代理者)。委任状の様式や代理で届け出る方法は、届出先で確かめます。
届出先は都道府県知事で、建築主事を置く市区町村の区域では、原則としてその市区町村長です(同法施行令第9条)。どちらになるかは、工事をする市区町村の窓口で確かめられます。
工事の日程を決めるときは、この期限から逆算して、着手の7日前までに届出が終わるように組んでおきます。
届出をしなかった場合・虚偽の届出をした場合は20万円以下の罰金(第51条第1号)。「届出は誰が出しますか」と契約前に確認しておくと、出し忘れを防げます。

建物滅失登記は持ち主の仕事です。業者が出す「建物滅失証明書」(取壊し証明書とも呼ばれます)を添えて、1か月以内に法務局へ。証明書に添える印鑑証明書は工事請負人(法人ならその代表者)のもので、会社法人等番号を申請書に書けば省略できます。証明書を出してもらえるかを契約前に確認します。登記が残ったままだと家屋の課税台帳が更新されず、市区町村への届出が別途必要になることがあります。申請書の書き方と提出前チェックリストは建物滅失登記の記事で扱っています。

建設工事に伴って出る産業廃棄物は、元請業者が排出事業者になります(廃棄物処理法第21条の3第1項。注文者から直接工事を請け負った業者を「元請業者」とし、これを事業者とする、と定めています)。下請けが自分で運ぶ場合でも、管理票を交付するのは元請です。
そのため持ち主が交付する必要はありませんが、写しをもらっておくと、廃棄物が正しく処理されたことを後から確かめられます。

解体の産業廃棄物を運ぶ会社・処分する会社の許可も聞いておく

解体工事から出る産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く)の運搬や処分をほかの会社に任せるときは、産業廃棄物の収集運搬業者・処分業者などに任せることが決まっています(廃棄物処理法第12条第5項)。
収集運搬業の許可は、業を行う区域(運ぶだけの会社は、積み下ろしをする区域)の都道府県知事が出すのが基本です(同法第14条第1項)。政令で定める市では、その市の長が扱う場合もあります(同法第24条の2)。どこの許可が必要かは運び方などで変わるため、許可証の内容を確かめ、分からない点は許可を出した都道府県や市に問い合わせます。元請業者が、その工事で出た自らの産業廃棄物を自分で運ぶ場合は、収集運搬業の許可は必要ありません。
家に残った家具・家電などの片づけや、飛散しやすい石綿を含む廃棄物(特別管理産業廃棄物)は、これとは別のルールで扱われます。

見積もりの段階で、廃棄物を運ぶ会社と処分する会社の名前を聞き、許可証を見せてもらって、今回の廃棄物の種類と運ぶ区域を扱えるかを確かめておくと、工事のあとに受け取るマニフェストの写しと照らし合わせられます。「許可は必要ない」と言われたら、その理由も聞いておきます。

解体工事の流れ|契約から引き渡しまで

作業服の男性が手みやげを持って近隣の玄関先で頭を下げているところ
  1. 現地調査と見積もり(3社くらい)
    前面道路の幅、重機が入るかどうか、隣家との距離、残置物の量を見てもらう。内訳のある見積書をもらう
  2. 契約
    工事内容・金額・工期・追加費用の扱い・支払い条件を書面に。補助金を使うなら、交付決定の後に契約する(先に契約すると対象外になる制度がある)
    名義が親のままの家をきょうだいで相続している場合、解体の契約には共有者全員の同意が必要になるのが一般的です(取り壊した後の建物滅失登記のほうは、相続人の1人からでも申請できます)。誰の名義かは契約前に確かめておきます(期限と手順は相続登記の義務化の記事)
  3. 届出
    建設リサイクル法の届出(着手7日前まで)、必要なら騒音・振動の届出、道路使用許可。石綿の事前調査と報告
  4. 近隣への挨拶
    業者と一緒に回ると、あいさつ先の抜けを防げます。工期・作業時間・連絡先を書いた案内を配る。ここを省くと、工事中の苦情が持ち主に来ることがあります
  5. ライフラインの停止
    電気・ガス・電話・インターネットは持ち主が止める。水道は工事の散水に使うことがあるので、業者に確認してから止めます
  6. 工事(内装の撤去 → 建物の解体 → 基礎の撤去)
    手壊しで内装材を分別してから重機を入れるのが分別解体。工期は現場の条件で幅が大きく、公的な基準はありません。見積もりのときに「着工から整地の完了まで何日かかるか」を聞いておきます
  7. 整地・引き渡し
    がれきを取り除き、地面をならす。どこまでやるかは契約で決まる(次の章)。完了写真とマニフェストの写しを受け取る
  8. 建物滅失登記
    取り壊しから1か月以内に法務局へ。業者の建物滅失証明書を添える
補助金を使うなら、②の契約は「交付決定の後」です。
先に契約すると対象外になる制度が多く、後から順番をやり直すことはできません。市区町村の窓口で確認する内容は解体補助金と特定空家等の記事で扱っています。

「更地渡し」とは|どこまでやってもらえるのか

解体が終わって平らに整地された住宅地の土地

更地渡しは法律用語ではありません。建物を取り壊して、何もない土地の状態で引き渡すことを指す取引の言葉です。そのため「どこまでやるか」は契約で決まります。

たいてい含まれる

建物の取り壊し、基礎の撤去、がれきの搬出、地面をならす(粗整地)

別料金になりやすい

ブロック塀・門扉・カーポート・庭木・物置・浄化槽の撤去、転圧、砕石敷き

まず含まれない

地中埋設物の撤去、土壌の入れ替え、境界標の復元、測量

売却を前提にするなら「粗整地か、砕石敷きまでか」を先に決めます。
買主が住宅を建てるのであれば粗整地で足りることが多く、駐車場としてすぐ使うなら砕石敷きまで必要になります。ここをあいまいにしたまま「更地渡しで」と伝えると、引き渡し後に追加の工事が必要になります。
解体してから売るか、古家付きのまま売るかは、解体費用を誰が負担するかという問題でもあります。更地にすると土地の固定資産税の住宅用地特例が外れる点も、あわせて考える必要があります。判断の材料は空き家の処分方法を整理した記事、費用の相場は解体費用の相場の記事で扱っています。

もめたときの公的な相談先

相談する前に手元にそろえるもの

  • 契約書(工事内容・金額・工期・追加費用の扱いが書かれたもの)
  • 見積書(最初のものと、追加請求の根拠として示されたもの)
  • 写真(着工前・工事中・完了後。日付が分かるもの)
  • 業者とのやりとりの記録(メール・書面・日時のメモ)

建設工事紛争審査会

建設業法に基づく公的な機関。建設工事の請負契約に関する紛争を、あっせん・調停・仲裁で扱う。国土交通省(中央)と各都道府県に設置。仲裁だけは仲裁合意書が必要

消費生活センター

契約のトラブル全般。訪問で契約した場合のクーリング・オフの可否もここで聞ける

都道府県の建設業担当課

許可・登録の確認、無登録営業の疑いの相談

審査会は事件の内容に応じて担当委員を指名し、あっせん・調停・仲裁のいずれかの手続きで解決を図ります。手続きは原則として非公開です。
このうち仲裁を申し立てるには、当事者間で「仲裁合意書」が交わされている必要があります。仲裁判断は確定判決と同一の効力を持つとされています(仲裁法第45条)。
申請には、申請書と添付書類・証拠書類のほか、手数料が必要です。

見積もりを3社そろえる|解体の一括見積もり2社・片づけの一括見積もり1社と、自分で業者を探すときの確認点

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ここまでの確認を1社ずつ電話で行うのは、かなりの手間がかかります。全国対応・無料の一括見積もり2社と、残置物の処分を頼める一括見積もり1社を、この記事の観点(許可・登録の確認と見積書の内訳)でどう使えるかという視点で整理しました。
運営・社数・実績は公式表記(2026年9月8日確認)です。解体無料見積ガイドの割合とトップ画面は、2026年10月5日に確認し直しています。解体の窓口の加盟業者数とトップ画面も、同日に確認し直しています。

表は横にスクロールできます

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解体の一括見積もり入札形式営業電話なし

解体の窓口

運営バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場・証券コード9238)
所在地東京都渋谷区恵比寿1-18-14 恵比寿ファーストスクエア9階
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  • 「完全無料」「しつこい電話一切なし」「30秒で最安値がわかる」(公式トップの表記)。運営は東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社です
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ここは注意
  • 30秒で出る金額は、建物の情報から出す自動シミュレーションの概算で、写真と物件情報をもとに業者が出す金額とは別です。業者の提示額も、写真をもとにした現地を見る前の金額です。契約金額は現地を見たうえでの内訳つき見積書で決める。現地見積もりを出してもらえるかどうかは業者に確認する
  • 補助金を使うなら、内訳の分かれた見積書が必要になる。提出前に様式を確認する

ここからは、解体の前に家の中を空にする場合の相談先です。残置物が多いほど解体の見積もりは上がるため、先に片づけてから解体を頼むと総額が下がることがあります。ただし、どちらが安く済むかは物量と地域で変わるので、両方の見積もりを取って並べてください。

不用品回収の一括見積もり遺品整理・空き家片付けも会員登録不要

ぽいみつ

運営株式会社ロイド(設立2007年10月)
所在地東京都渋谷区広尾1-2-1 ヒカリビル4階
対応エリア公式のよくある質問に「全国対応が可能です」と記載
費用見積もりまで無料。作業費は契約する業者との間で決まる
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おすすめポイント
  • 「無料で最安値が分かる」「即日対応も可能」「厳正な審査により悪徳業者ゼロ」(公式トップの表記・2026年9月21日確認)。回収したい量は「軽トラック1台分」のような目安で選べます
  • 向いている人:解体や売却の前に、家財の処分費を複数社で比べたい人。会員登録は要りません
ここは注意
  • 申し込みに電話番号の入力が要ります。公式の入力欄に「対応可能業者様からお電話があります」と書かれています
  • ぽいみつ自体は回収作業をしません。契約やキャンセルは作業する業者の規約に沿い、公式の料金相場表(2tトラック3台分で15万円程度)も目安です

地元の解体業者に直接頼む場合|自分で確かめる3つ

近所の評判で選ぶ場合も、確認する中身は同じです。どれも業者に聞けば答えられることなので、遠慮なく尋ねて構いません。

  • 許可番号または登録番号:建設業許可なら国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で調べる。解体工事業登録なら都道府県の名簿(公開していない県は建設業の担当課)で確かめる
  • 損害賠償責任保険:隣家の外壁を傷つけたときにどうなるか。加入の有無と補償の範囲を聞く
  • 内訳のある見積書:本体・処分費・付帯工事・整地を分けて出せるか。「一式」しか出せない相手とは、金額を見比べられない

市内の解体業者と一括見積もりを並べた地域の記事=久喜市・熊谷市・宇都宮市・大垣市の解体業者おすすめ5選。補助金の実額は、各市の補助金の記事(久喜市・熊谷市・宇都宮市・大垣市)で扱っています。

解体業者選びのよくある質問

建設業許可が無い業者は、頼んではいけないのですか?

許可が無くても、都道府県の解体工事業登録があれば、請負金額が500万円未満(消費税を含む)の工事は請け負えます(登録の根拠は建設リサイクル法第21条、500万円の線は建設業法の「軽微な建設工事」の基準です)。木造住宅の解体はこの範囲に収まることが多いです。付帯工事を含めて500万円以上になる工事は、建設業許可のある業者でないと請け負えません。
外したいのは、許可も登録も無い相手です。登録を受けずに解体工事業を営むと、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。

許可や登録は、どうやって確かめられますか?

建設業許可は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で商号から引けます。許可を受けているかどうかと、その許可の内容を確かめられます。
解体工事業登録は、工事をする区域の都道府県知事が行うもので、登録業者の名簿を公開している都道府県があります。
また現場と営業所には標識の掲示が義務づけられています(建設リサイクル法第33条)。

見積書が「解体工事一式」だけです。これは普通ですか?

比較には使えません。仮設・本体・廃棄物の運搬処分・付帯工事・整地・諸経費に分かれているものが、読める見積書です。
市区町村の解体補助金でも内訳のある見積書を求めるところがあり、静岡市は「一式」の見積書は不可と明記しています。内訳を出せるかどうかを聞いて、出せないようなら他社に当たるのが安全です。

工事が始まってから追加費用を請求されました。払わないといけませんか?

契約書に追加費用の扱いがどう書かれているかによります。地中埋設物のように掘るまで分からないものは実際にあるので、追加そのものが不当とは限りません。
ただし、数量と単価の根拠、写真などの記録を求めることはできます。話し合いがつかない場合は、建設業法に基づく建設工事紛争審査会(国土交通省と各都道府県)が、あっせん・調停・仲裁を扱っています。契約書・見積書・写真が残っているかどうかで、できることが変わります。

解体の届出は業者がやってくれますか?

建設リサイクル法の届出(床面積80㎡以上の建築物の解体・着手の7日前まで・都道府県知事へ。建築主事を置く市区町村では原則その市区町村長へ)は、法律上は発注者、つまり持ち主の義務です。発注者の委任状があれば、元請業者などが代理で届け出ることができます(委任状の様式や方法は届出先で確かめます)。
誰が出すのかを契約前に決めておく必要があります。届出先がどこになるかは、工事をする市区町村の窓口で確かめられます。届出をしなかった場合や虚偽の届出をした場合は、20万円以下の罰金の対象です。

業者が「滅失登記もうちでやります」と言っています。任せていいですか?

建物滅失登記の申請は所有者本人が行うか、代理を頼む場合は土地家屋調査士に依頼するのが原則です(不動産登記法第57条。取り壊しから1か月以内)。解体業者から受け取るのは建物滅失証明書までで、申請そのものを業者が代行すると資格の問題が出ることがあります。
所有者が自分で申請することもでき、オンラインでの申請にも対応しています。あわせて、完了写真と産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しを受け取っておくと、廃棄物が正しく処理されたことを後から確かめられます。

まとめ|「許可と登録」と「一式の数」で、危ない相手はかなり外せる

この記事の結論

解体業者選びは、まず許可か登録の有無、次に見積書の内訳の順で見ます。どちらも自分で確かめられます。追加請求のもめごとは、契約前に「この金額に入っていないものは何ですか」と一言聞くだけで、かなり減らせます。現地を見ずに出された金額で契約しないことが、いちばん確実な予防になります。

数字で見る解体業者選び

建設業許可が必要な金額

500万円以上

消費税を含む。未満は解体工事業登録で可

届出の期限

7日前

床面積80㎡以上・発注者の義務

滅失登記の期限

1か月

取り壊しから・所有者の義務

① 許可・登録を確かめる検索システムと都道府県の名簿
▶
② 内訳つきの見積書を3社同じ項目どうしで比べる
▶
③ 追加の扱いを書面にそのうえで契約

解体費用はいくらか

相場と内訳は解体費用の相場の記事へ

一括見積もりの選び方

3社を同じ10項目で比べた結果は評価の基準を公開した記事へ

補助金は使えるか

市区町村の窓口で確認する内容は解体補助金と特定空家等の記事へ

名義が親のままなら

期限と手順は相続登記の義務化の記事へ

※制度は改正されることがあります。許可・登録の有無は国土交通省の検索システムと都道府県で、届出の要否は市区町村でご確認ください。

この記事で参考にした資料 (2026年9月8日確認・届出先と代理、廃棄物の委託、500万円の消費税は10月12日に確認・タップで開く)
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