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「親の預金は少し受け取りたい。でも古い実家だけは引き継ぎたくない。空き家だけ相続放棄はできるのか。放棄したあとの管理義務はどうなるのか」
相続放棄は、家庭裁判所に申し出て「最初から相続人ではなかったこと」にしてもらう手続きです。裁判所は相続放棄を「権利や義務を一切受け継がない」手続きとして説明しています。
実家だけを外して放棄する、という選び方は案内されていません。
しかも、放棄の時に実家を現に占有していた人には、放棄のあとも次の人に引き渡すまで家を保存する義務があると民法に定められています。
「放棄すれば空き家の心配から完全に離れられる」とは限らないため、期限の3か月のうちに、放棄以外の道も並べて比べることになります。
家だけ放棄できるか
相続放棄は、預貯金も借金も含めて一切を受け継がない手続きです
どこに申し出るか
被相続人(亡くなった人)の最後の住所地の家庭裁判所です。自分の住所地ではありません
放棄したら終わりか
放棄の時に現に占有していた人には、引き渡すまで保存する義務が残ります(民法第940条)
- 相続放棄で実家だけを外せない理由と、放棄の効果(民法第939条)、申述件数の推移
- 3か月の期限の数え方と、期限を延ばす申立て(期間の伸長)
- 申述先・費用・必要書類(相続の順位ごとに変わる戸籍の範囲)
- 放棄の前にしてはいけないこと(相続財産の「処分」=民法第921条)
- 放棄のあとも残る「保存」の義務と、2023年(令和5年)4月の民法改正で変わった点
- 全員が放棄したときに実家がどうなるか(次の順位の相続人・相続財産清算人)
- 放棄・売却・解体・相続土地国庫帰属制度(相続した土地を国に引き取ってもらう制度)の比べ方
空き家だけ相続放棄はできるか|相続放棄は「一切を受け継がない」手続き
できない、と考えておくのが安全です。裁判所は相続放棄を、プラスの財産も借金も含めて「権利や義務を一切受け継がない」ものとして説明しています。
民法第939条は、放棄の効果を「その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。」と定めています。相続人でなかったことになるので、預貯金を受け取りながら家だけを外すことはできません。
相続財産の一部だけを放棄できると定めた条文も、民法には見当たりません。
その場合は、相続したうえで家を売る・解体する・国に引き取ってもらうといった別の道や、ほかに相続人がいれば遺産分割の話し合いで実家を引き継がない形を検討することになります。比べ方は、この記事の後半で表にまとめます。
相続放棄の申述は年々増えている
最高裁判所の司法統計(令和7年 司法統計年報 家事編)によると、相続の放棄の申述の受理の新受件数(家庭裁判所が受け付けた件数)は次のとおりです。
表は横にスクロールできます
| 年 | 新受件数 |
|---|---|
| 2023年(令和5年) | 282,785件 |
| 2024年(令和6年) | 308,750件 |
| 2025年(令和7年) | 323,524件 |
※最高裁判所「司法統計」の令和7年版の同じ表の数字です。前年版(令和6年版)では2024年の件数が308,753件と載っており、版によって数字がわずかに違います。2025年に処理が終わったもの(既済)323,521件のうち、認容(受理されたもの)は316,286件でした。

期限は3か月|「知ったとき」から数える
民法第915条は、相続人は「自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」に、相続を承認するか放棄するかを決めなければならない、と定めています。
裁判所のQ&Aは、この「知ったとき」を、亡くなったことと、それによって自分が法律上の相続人になったことを知ったときと説明しています。亡くなった日から一律に数えるわけではありません。
「相続財産が全くないと信じ,かつそのように信じたことに相当な理由があるときなどは,相続財産の全部又は一部の存在を認識したときから3か月以内に申述すれば,相続放棄の申述が受理されることもあります。」
「受理されることもあります」という書き方で、必ず認められるとは書かれていません。3か月を過ぎてから実家の存在を知った、という場合は、当てはまるかどうかを家庭裁判所に確かめることになります。
3か月で決めきれないとき|期間の伸長の申立て
財産の調べがつかず3か月で決められないときは、家庭裁判所に期間を延ばしてもらう申立てができます(民法第915条ただし書き)。
- 申し立てられる人:利害関係人(相続人を含む)と検察官
- 申立先:被相続人(亡くなった人)の最後の住所地の家庭裁判所
- 費用:収入印紙800円分(相続人1人につき)と連絡用の郵便切手
- いつまでに:裁判所は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内にする必要があります」と書いています。3か月を過ぎてからでは、延長の申立ては使えないと当サイトは読んでいます
2025年(令和7年)の期間の伸長の新受件数は10,318件でした(司法統計)。
申述の手続き|申述先・費用・必要書類
相続放棄は、書類をそろえて家庭裁判所に「申述」(書面で申し出ること)します。裁判所のページが示す要点は次のとおりです。
- 申述人を確かめる放棄するのは相続人本人です。相続人が未成年者または成年被後見人のときは、法定代理人が代理して申述します
- 申述先を調べる被相続人の最後の住所地の家庭裁判所です。自分の住所地ではありません
- 戸籍などをそろえる自分が何番目の相続人かで、集める戸籍の範囲が変わります(下の表)
- 申述書を出す裁判所のページにある書式と記載例を使います。収入印紙800円分(申述人1人につき)と連絡用の郵便切手を添えます
- 受理されたら裁判所Q&Aは、受理されると「最初から相続人ではなかったことになります」と説明しています
郵便切手の額について、裁判所は「郵便料は裁判所ごとに異なります」と書いています。申述先の家庭裁判所のページで確かめることになります。
必要書類|相続の順位で戸籍の範囲が変わる
表は横にスクロールできます
| 申述する人 | 共通の書類に加えて必要なもの(裁判所のページから) |
|---|---|
| 全員に共通 | 被相続人の住民票除票又は戸籍附票/申述人(放棄する方)の戸籍謄本 |
| 配偶者 | 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本 |
| 子・孫など(第一順位) | 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本。孫などが代わりに相続する場合は、本来の相続人の死亡の記載のある戸籍謄本も必要です |
| 父母・祖父母など(第二順位) | 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本など(先の順位の相続人などから提出済みのものは添付不要) |
| 兄弟姉妹・おいめい(第三順位) | 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本など(同上) |
また裁判所は、戸籍等に代えて「法定相続情報一覧図の写し」を提出できる場合がある(申述する家庭裁判所に確認)とも書いています。
放棄の前にしてはいけないこと|「処分」をすると放棄できなくなる場合がある
放棄を考えている期間に特に気をつけたいのが、相続財産を「処分」してしまうことです。
条文は、相続人が「相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。」には、相続を単純に承認した(借金も含めて受け継ぐと決めた)ものとみなすと定めています(法定単純承認)。
承認したものとみなされると、そのあとで放棄することはできなくなります(民法第919条第1項は、相続の承認及び放棄は「撤回することができない」と定めています)。
条文は、処分にあたらないものとして保存行為(財産の価値を保つための行為)と、短い期間の賃貸を挙げています。一方で、何が「処分」にあたるかを行為ごとに並べた一覧は、条文にも裁判所のページにもありません。
そのため当サイトは、放棄を考えているあいだに次のような行為に進む前に、弁護士・司法書士に確かめることを勧めます。条文や裁判所が挙げた例ではなく、当サイトが注意を勧める例です。
- 実家を売る契約をする:相続財産を手放す行為です
- 実家を解体する契約・工事をする:建物を取り壊す行為も、財産の形を変えるものです
- 家財や遺品を売る・人にあげる:相続財産の一部を手放す行為です
放棄したあとの行為にも決まりがあります。第921条第3号は、放棄をしたあとでも、相続財産の全部か一部を隠したり、自分のために使ったり、わざと財産目録に書かなかったりしたときは、単純承認したものとみなすと定めています(ただし、放棄によって相続人になった人が承認したあとは除かれます)。
一方で民法第915条第2項は「相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。」と定めています。売ったらいくらか、壊したらいくらかを知ることは、当サイトはこの調査に近い材料集めだと考えています。ただし、そこから契約や工事に進むと話が変わる可能性があるため、金額を知るところまでにとどめて、放棄するかを決めてから次に進むのが安全です。

放棄しても空き家の心配が消えるとは限らない|民法第940条の「保存」
放棄が受理されても、実家との関わりがその日に切れるとは限りません。民法第940条第1項は、放棄した人に次の義務を定めています。
表は横にスクロールできます
| 条文の要素 | 民法第940条第1項の文言 |
|---|---|
| 誰が | 相続の放棄をした者 |
| どの場合に | 「その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているとき」 |
| いつまで | 「相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間」 |
| 何を | 「自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。」 |
ポイントは「現に占有しているとき」という限定です。放棄したすべての人に同じ義務がかかる書き方にはなっていません。自分がその家を占有していたといえるかどうかで扱いが変わりますが、何が占有にあたるかの例は、条文にも法務省の説明にも示されていません。判断に迷うときは、弁護士・司法書士に確かめることになります。
2023年(令和5年)4月1日の改正で何が変わったか
表は横にスクロールできます
| 項目 | 第940条の書き方 |
|---|---|
| 改正前 | 放棄した人は「その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで」財産の管理を継続しなければならない |
| 改正の理由(法務省) | 「管理継続義務の発生要件や内容が明らかでないため、相続の放棄をしたのに過剰な負担を強いられるケースも。」 |
| 改正後(法務省の説明) | 「相続の放棄の時に現に占有している相続財産につき、相続人(法定相続人全員が放棄した場合は、相続財産の清算人)に対して当該財産を引き渡すまでの間、その財産を保存しなければならないことを明記」 |
ただし、占有していた人は、次の相続人や相続財産の清算人に引き渡すまで保存を続けることになります。全員が放棄して清算人が選ばれるまでのあいだ、実家の傷みや周りへの影響に気を配る状態が続くことがあります。
全員が放棄したら実家はどうなるか|次の順位の相続人と、相続財産清算人
次の順位の人が相続人になる
放棄した人は、民法第939条によって初めから相続人でなかったものとみなされます。そのうえで、相続人になる順番は民法に決められています。
- 第887条:「被相続人の子は、相続人となる。」
- 第889条第1項:子などの相続人がいない場合には、①被相続人の直系尊属(父母・祖父母など)、②被相続人の兄弟姉妹の順位で相続人となる
この2つの条文を合わせると、子が全員放棄すれば父母などが、父母などもいないか全員放棄すれば兄弟姉妹が相続人になるという流れになります。
なお、民法第887条第2項が、子の代わりに孫が相続人になる場合として挙げているのは、子が相続の開始以前に亡くなったときや、欠格・廃除で相続権を失ったときです。子が放棄した場合は挙げられておらず、孫が代わりに相続することはありません。裁判所の必要書類の説明が、第一順位から第三順位まで分かれているのもこのためです。
次の順位の人は、自分が相続人になったことを知ったときから、同じように3か月の期限で承認か放棄かを決めることになります。放棄するつもりなら、次の順位になる親族に早めに伝えておくと、戸籍の取り直しや期限の行き違いを防げます。
相続する人が誰もいなくなったとき|相続財産清算人
全員が放棄して相続人がいなくなった場合、財産を整理するのは相続財産清算人です。裁判所は「相続人全員が相続放棄をして,結果として相続する者がいなくなった場合も含まれる」としたうえで、「家庭裁判所は,申立てにより,相続財産の清算人を選任します。」と書いています。
誰かが申し立てないと清算人は選ばれず、放棄の時に実家を占有していた人は、引き渡す相手が決まらないまま保存を続けることがあります。
表は横にスクロールできます
| 項目 | 裁判所のページの記載 |
|---|---|
| 申し立てられる人 | 利害関係人(被相続人の債権者、特定遺贈を受けた者、特別縁故者など)、検察官 |
| 申立先 | 被相続人の最後の住所地の家庭裁判所 |
| 費用 | 収入印紙800円分、連絡用の郵便切手、官報公告料5,582円(国の広報紙「官報」に載せる費用。家庭裁判所の指示があってから納める) |
| 予納金(前もって裁判所に納めるお金) | 管理に必要な費用に不足が出る可能性がある場合、申立人に相当額を予納金として納付してもらうことがある(金額の記載なし) |
清算人が整理しても残った財産は、民法第959条により「国庫に帰属する。」とされています。
放棄以外の道と比べる|売る・解体する・国に引き取ってもらう
実家だけを手放したい場合、相続放棄は「全部を受け継がない」手続きなので、目的と合わないことがあります。ほかの道と並べると次のとおりです。
表は横にスクロールできます
| 方法 | 実家以外の財産 | 主な費用 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 相続放棄 | 預貯金なども一切受け継がない | 収入印紙800円分(申述人1人につき)+郵便切手+戸籍の取得費 | 3か月の期限。放棄の時に占有していた人には保存の義務が残る |
| 相続して売る | 受け継ぐ | 相続登記の費用、仲介手数料など | 売れるまでの管理。売るには相続登記が必要 |
| 相続して解体する | 受け継ぐ | 解体費用(市区町村の補助金が出ることがある) | 更地にしたあとの土地の扱いを先に決めておく |
| 相続土地国庫帰属制度 | 受け継ぐ | 審査手数料 土地一筆当たり14,000円+負担金(面積にかかわらず20万円。一部の市街地の宅地などは面積に応じて算定) | 「建物がある土地」は申請できない=先に解体が必要。ほかにも担保権がある土地、境界が明らかでない土地などは申請できず、却下・不承認でも審査手数料は返還されない |
売る場合は、法務省も「相続した不動産を売却したり、抵当権の設定をしたりするような場合には、相続登記をする必要があります」と書いています。手順は相続登記を自分でやる手順の記事、解体・売る・貸す・持つの全体像は空き家をどうするかの記事、解体の相場は解体費用の相場の記事で扱っています。

放棄を決める前に、売れるか・壊すといくらかを知る|一括査定と一括見積もり、自分で業者を探すときの確認点
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放棄を決める前に専門家へ相談する場合、どの資格者が何をできるかは誰に相談するかの記事で整理しています。
「売れない家だから」「壊すお金がないから」という理由で放棄を考えているなら、その前提を数字で確かめてから決めても、3か月の期限には間に合うことがあります。売れない理由が道路や共有名義にあるときの確かめ方は売れない空き家の売り方の記事にまとめています。
下の2社の公式の表記は2026年9月13日に確認したものです(解体無料見積ガイドの割合とトップ画面は、2026年10月5日に確認し直しています。)。解体無料見積ガイドは当サイトが紹介料を受け取る関係にある会社で、いえカツLIFEからは紹介料を受け取っていません。
表は横にスクロールできます
| 相談先 | 用途 | 放棄を決める前に、何が分かるか | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| いえカツLIFE | 売却の一括査定 | 相続した家・共有持分・再建築不可といった物件で、売れるかどうかと金額の幅 | 関東の7都県・大阪府・兵庫県に実家があり、「売れない家だから放棄するしかない」と思い込んでいる人 |
| 解体無料見積ガイド | 解体の一括見積もり | 更地にした場合の費用の幅と、補助金の申請の手伝いの有無 | 「壊すお金がないから放棄する」と考えている人 |
| 自分で探して直接頼む | 売却・解体 | —(1社ずつ連絡して、条件を自分で並べます) | 地元の不動産会社や工務店にすでに付き合いがある人 |
売却の一括査定最大6社で比較相続・共有持分にも対応
いえカツLIFE
| 運営 | 株式会社サムライ・アドウェイズ(2012年設立) |
|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿5-1-1 住友不動産新宿ファーストタワー5F |
| 提携社数 | 「超厳選800社」 |
| 同時依頼 | 「最大6社で比較」 |
| 売り方 | 仲介・業者買取・リースバックの3つ(公式は「3つのプランで最適な売却方法がわかる」) |
| 査定の対象に挙げている物件 | 相続で生じた物件、共有持分、借地権、底地、再建築不可物件、一戸建て、土地、農地・その他など |
| 費用 | 「完全無料」(公式トップの画像内の表記) |
| 対応エリア | 申し込みフォームで選べる都道府県は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・大阪府・兵庫県の9つ(2026年9月13日確認) |

- 公式トップの画像では「仲介 買取 リースバック」の3つの売り方を並べています。査定の対象に「相続で生じた物件」「共有持分」「再建築不可物件」を挙げています
- 仲介と業者買取を1回の入力で並べられるため、「仲介では値段がつかなくても、買取なら値段がつくか」を放棄の期限の前に確かめられます
- 向く人:申し込みフォームの9都府県に実家があり、古い・きょうだいと共有といった理由で「売れないだろう」と決めつけている人
- 公式は、業者買取について「売主との利益相反が生じます」と書いています。買取の金額は、仲介の査定額と並べて見ることになります
- 公式は、トップに載せている査定額の例について「上記査定額は一例であり、売却価格を保証するものではございません」と書いています
- 「査定依頼件数20万件突破」「登録不動産800店突破」は、画像内の注記で2023年12月時点の数字とされています
- 申し込みフォームで選べる都道府県は、関東の7都県と大阪府・兵庫県の9つだけでした(2026年9月13日確認)。それ以外の地域の実家は、この会社には査定を頼めない可能性が高く、下の解体の見積もりや地元の不動産会社と並べて考えることになります
解体の一括見積もり無料で6社まで比較補助金申請サポート
解体無料見積ガイド
| 運営 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区芝浦4丁目12-31 VORT芝浦WaterFront 4階 |
| 業者の条件 | 「解体工事業登録(500万円未満)または建設業許可(500万円以上)を適切に取得し、解体工事施工技士などの有資格者が在籍し、損害賠償責任保険へも加入済みの業者のみをご紹介」 |
| 同時依頼 | 「無料で6社まで比較できます」 |
| 補助金 | 「補助金申請サポートも無償対応」「申請実績3,500件以上」 |
| 費用 | 「仲介手数料など一切無料」 |
| 対応エリア | 「全国・即日対応」 |

- 「独自の審査基準で全国トップ1.8%の優良業者のみ登録」「令和5年度 空き家対策モデル事業に採択されています 国交省」(公式トップの画像内の表記)
- 公式は「補助金申請サポートも無償対応」と書いています。「壊すお金が出せないから放棄する」と決める前に、解体費用と補助金の有無を並べて確かめる材料になります
- 向く人:解体費用がいくらになるか分からないまま、放棄を考え始めている人
- 公式は「現地測量後、見積もり結果を最短即日でご提出します」と説明しています。金額が出るのは現地を測ったあとで、立ち会いが必要かどうかは申し込みの段階で確かめることになります
- 見積もりを取ることと、解体の契約や工事を進めることは別です。放棄を考えているあいだに相続財産の処分にあたる行為をすると、放棄ができなくなる場合があります(この記事の「放棄の前にしてはいけないこと」の章)
- 補助金の有無と条件は市区町村ごとに違います。「申請実績3,500件以上」は件数で、自分の市に補助金があるかどうかは別に確かめることになります
地元の会社に直接頼む場合|放棄の期限があるときに確かめる3つ
一括のサービスを使わず、地元の不動産会社や解体業者に直接聞く道もあります。放棄の期限が迫っているときは、次の3つを先に確かめておくと話が早く進みます。
- 「査定」と「売却の依頼」を分けて頼めるか:放棄を決めていない段階では、金額の見当をつけるだけにとどめる、と最初に伝えておきます
- 解体は「見積もり」までか:契約や着工の日取りまで話が進まないよう、見積書だけを出してもらいます
- いつまでに数字が出るか:相続放棄には期限があります。回答の日付を先に聞いておくと、期限との前後関係が分かります
市区町村ごとの業者と補助金の実額は、地域別の記事で順に取り上げます。
よくある質問
3か月を過ぎてしまいました。もう相続放棄はできないのですか?
原則は、相続の開始と自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内です(民法第915条)。
ただし裁判所のQ&Aは、相続財産が全くないと信じ、そう信じたことに相当な理由があるときなどは、財産の存在を認識したときから3か月以内に申述すれば受理されることもある、と書いています。「受理されることもあります」という書き方で、必ず認められるわけではありません。当てはまるかどうかは、申述先の家庭裁判所に確かめることになります。
相続放棄の手続きにかかる費用はいくらですか?
家庭裁判所に納めるのは、収入印紙800円分(申述人1人につき)と連絡用の郵便切手です。郵便切手の額は裁判所ごとに異なります。
このほか、被相続人の住民票除票または戸籍附票、申述人の戸籍謄本などを市区町村で取る手数料がかかります。第二順位・第三順位の人が放棄する場合は、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍が必要になるため、取り寄せる通数が増えます。
全員が放棄したあと、相続財産清算人の申立てにはいくらかかりますか?
裁判所のページによると、申立てに必要な費用は収入印紙800円分、連絡用の郵便切手、官報公告料5,582円です。申し立てられるのは利害関係人(被相続人の債権者、特定遺贈を受けた者、特別縁故者など)と検察官です。
このほか裁判所は、相続財産の内容から管理に必要な費用に不足が出る可能性がある場合、申立人に相当額を予納金として納付してもらうことがある、と書いています。予納金の金額はページに示されていません。
放棄を考えている間に、実家の片付けや遺品の整理をしても大丈夫ですか?
相続財産の全部または一部を処分すると、相続を単純に承認したものとみなされ、放棄できなくなる場合があります(民法第921条第1号)。条文は、保存行為と短い期間の賃貸は処分にあたらないとしています。
何が処分にあたるかを行為ごとに示した一覧は、条文にも裁判所のページにもありません。価値のある家財を売ったり、人にあげたり、家を解体したりする前には、家庭裁判所や弁護士・司法書士に確かめるのが安全です。
子どもが全員放棄したら、実家は誰が相続するのですか?
放棄した人は初めから相続人でなかったものとみなされ(民法第939条)、民法第889条第1項の順位に従って、被相続人の直系尊属(父母・祖父母など)、その人たちもいなければ兄弟姉妹が相続人になります。
次の順位の人も、自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内に承認か放棄かを決めることになります。全員が放棄して相続人がいなくなった場合は、利害関係人などの申立てを受けて家庭裁判所が選ぶ相続財産清算人が財産を整理します。
放棄するか決める前に、売却の査定や解体の見積もりを取ってもいいですか?
民法第921条は相続財産の「処分」を法定単純承認の一つに挙げていますが、何が処分にあたるかは並べておらず、査定や見積もりについても書かれていません。第915条第2項は、承認や放棄の前に相続財産の調査をすることができると定めています。売ったらいくらか、壊したらいくらかを知ることは、放棄するかどうかを決める材料になります。
ただし、査定や見積もりから売買の契約や解体の工事に進むと、処分にあたるかが問題になる可能性があります。放棄を決めるまでは、金額を知るところまでにとどめておくのが安全です。
まとめ|放棄は「全部を手放す」手続き。3か月のうちに他の道と比べる
相続放棄は「権利や義務を一切受け継がない」手続きで、実家だけを外すことはできません。期限は自分のために相続が始まったと知ったときから3か月以内、費用は収入印紙800円(申述人1人につき)と郵便切手です。放棄の前に相続財産を処分すると放棄できなくなる場合があり、放棄の時に実家を現に占有していた人には、放棄のあとも引き渡すまで保存する義務が残ります。
期限のうちにしておく3つ
① 期限の起点を確かめる
いつ「知った」ことになるか。決めきれないなら、3か月以内に期間の伸長を申し立てます
② 処分に進まない
売る・壊す・遺品を売る前に、弁護士・司法書士に確かめます
③ 他の道の数字を集める
売ったらいくらか、壊したらいくらか。査定や見積もりは、金額を知るところまでにとどめます
▶ 放棄を決める前に、売れるか・壊すといくらかを知る|相談先へ戻る
空き家の4つの道
解体・売る・貸す・持つの比べ方は空き家をどうするかの記事へ
相続する場合の名義
3年の期限と過料(前科のつかない行政上の金銭の負担)は相続登記の義務化の記事へ
壊すといくらか
木造・鉄骨造の相場と内訳は解体費用の相場の記事へ
※手続きの取り扱いは事案によって変わることがあります。手続きの流れは申述先の家庭裁判所で、自分の場合に処分にあたるかどうかは弁護士・司法書士に確かめることができます。
この記事で参考にした資料 (2026年9月13日確認・タップで開く)
- 裁判所「相続の放棄の申述」(申述人、申述期間=自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内、申述先=被相続人の最後の住所地の家庭裁判所、費用=収入印紙800円分(申述人1人につき)と郵便切手、共通書類と順位ごとの書類、法定相続情報一覧図の写しで代えられる場合、「権利や義務を一切受け継がない」)
- 裁判所「裁判手続 家事事件Q&A」(「知ったとき」の説明、相続財産が全くないと信じた場合の起算点、受理されると「最初から相続人ではなかったことになります」、受理後の財産の引継ぎ)
- 裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」(申立人=利害関係人・検察官、費用=収入印紙800円分(相続人1人につき)、申立ては3か月以内にする必要がある)
- 裁判所「相続財産清算人の選任」(相続人全員が相続放棄をした場合も含まれる、申立人、費用=収入印紙800円分・郵便切手・官報公告料5582円、予納金)
- e-Gov法令検索「民法」(第887条・第889条第1項=相続の順位、第915条=熟慮期間と伸長、第921条=法定単純承認、第938条・第939条=放棄の方式と効果、第940条第1項=放棄した者による保存(2023年4月1日施行の文言)、第959条=残余財産の国庫帰属)
- 法務省「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」(第940条の改正=管理継続義務の発生要件や内容が明らかでなかった点と、改正後の「保存しなければならないことを明記」、相続土地国庫帰属制度の負担金)
- 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」・「申請できる土地・できない土地」(「建物がある土地」は申請できない、審査手数料=土地一筆当たり14,000円)
- 法務省「相続土地国庫帰属制度のご案内」(負担金=面積にかかわらず20万円、一部の市街地の宅地・農用地区域等の田畑・森林は面積に応じて算定、宅地100㎡で約55万円の例)
- 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」(相続した不動産を売却するような場合には相続登記が必要)
- 最高裁判所「司法統計」(令和7年 司法統計年報 家事編=相続の放棄の申述の受理 新受 2023年282,785件・2024年308,750件・2025年323,524件、2025年既済323,521件のうち認容316,286件、期間の伸長 新受10,318件)
- 業者の公式サイト=いえカツLIFE(トップ画面の表記・運営会社のページ/2026年9月13日確認)・解体無料見積ガイド(トップ画面の表記・注記/2026年9月13日確認。割合とトップ画面は2026年10月5日に再確認)
